いまのところ,問題解決システム(Solver)の作成と,ハイブリッド業務処理システム(TPS+Solver)の作成に必要な開発環境を,一般公開しています.
これらは,あくまでも実験的なものですので,たとえ,あなたのパソコンに不具合や損害が発生しても,当方はいっさい責任を負いません.
製本版教科書で学習中の方は,リリース070707をお使いください.
** 「初版」教科書向け ** | ** 「製本版」教科書向け↓ ** | |
1) 必要システム: | Unix OS (Linux FedoraCore 4で動作中) | Unix OS (Linux FedoraCore 4で動作中) |
2) MTA-SDKリリース番号: | 081230 | 070707 |
開発環境のベースとなる言語のソース | extProlog.zip (version 081230) | extProlog.zip (version 070707) |
Solver開発環境 | dss.zip (version 081230) | dss.zip (version 060613) |
(TPS+Solver)開発環境 | tps.zip (version 060613:再圧縮) | tps.zip (version 060613) |
<入手(ダウンロード)>
Linuxパソコンの電源をいれ,WWWブラウザを起動し,上記の3つの圧縮ファイル(拡張子は.zip)を,とりあえず,あなたのLinuxパソコンの「デスクトップ」にダウンロードしてください.CD-ROMなどで入手した場合もデスクトップに複写してください. これからすること.
・ extPrologソースをmakeして,実行可能ファイル xsheet を作成する.最終的には,
・ /home/< your name> /dss の内容 = dss.zipの内容+xsheet にする.
・ /var/www/html/tps の内容 = tps.zipの内容+xsheet にする.
<解凍+移動1>
ダウンロードしたすべての圧縮ファイルを,その場所(Linuxのデスクトップ上)で解凍してください(右クリックして「展開」を選択する.または,ダブルクリックして好みの解凍ソフトを使用する).すると,3つのフォルダ(extProlog, dss, tps)ができますので,これらをあなたのホームディレクトリに移動させてください.
[注] すでに以前のバージョンがあるときは,事前にそのディレクトリの名前を変更しておいてください.
[注] 解凍できれば,拡張子が.zipのファイルは不要ですから,.zipファイルを削除してかまいません.
<terminalウインドウ>
ここからは,ボタンやメニューからterminalウインドウを開き,コマンド入力をしていきます.terminalウインドウを開くと,
[your name] $
のように,現在のディレクトリ名+プロンプト(入力促進記号)が表示されます.そのディレクトリ内のファイル名(サブディレクトリ名)をリストアップするコマンドを,
[your name] $ ls
と入力する(lsを入力した後,リターンキーを押す)と,
extProlog dss tps...
などと,表示されることを確認してください.
<make>
まず,開発環境のベースとなる言語をmakeします.
[your name] $ cd extProlog
[extProlog ] $ make
すると,しばらくして,xsheetという実行可能ファイルが作成されます.
[注] コマンド入力時に,大文字と小文字,(半角)空白に注意する.
[注] 大ざっぱな言い方をすると,cdはディレクトリを移動するコマンドで,makeはソースからプログラムを作成するコマンドです.
[注] makeには,数十秒から1分くらい時間がかかります.
[注] make直後に「オブジェクトファイルsignal.oが作成できません」などと表示されて終了したら,それはたぶんmakeの失敗です.
[注] なんと20年間に渡って,必要に応じて部分修正を加えてきたソースなので,make時に警告がたくさん出ます.しかし,とにかく実行可能ファイルxsheetが作成できれば,良しとします(無理矢理してください).それでも,これを使ったシステム開発のためには,意外に安定してます.
<確認>
makeしている同じディレクトリで次を実行します.
[extProlog] $ ls -al x*
すると,
-rwxrwxr-x xsheet
と表示されるはずです.これで,xsheetができたことになります.
[注] パーミション -rwxrwxr-x は,「誰でもそれを実行可能」を意味します.
[注] (Unix熟練者の方へ)xsheetは,われわれのextPrologの実行可能ファイル名ですが,これは有名なXウインドウプロジェクトのソフトウエアxsheetとは無関係です.名前が偶然同じで,まぎらわしいですが,こちらでは変更できないのでそのままにしています.が,このディレクトリ内だけで作業し,ここにパスを通さなければ他への影響はないはずです.
<複写>
できあがった実行可能ファイルxsheetを,ディレクトリdssとtpsそれぞれに複写します.
[extProlog] $ cd
[your name] $ cp extProlog/xsheet dss
[your name] $ cp extProlog/xsheet tps
本当に複写されたかどうか,確認してください.
[注] コマンド入力時に,大文字と小文字,(半角)空白に注意する.たとえば,上記のコマンドライン2行目のxsheetとdssの間に空白があります.
<移動2>
tpsディレクトリだけを,/var/www/html/ディレクトリのなかに移動させたいので,
[your name] $ su root
[your name] $ mv tps /var/www/html/
[your name] $ exit
を実行してください.すると,ディレクトリ/var/www/html/tps ができます.
[注] su rootを実行すると,ルートのパスワードを聞いてくるので答えます.
[注] ふたつのディレクトリdssとtpsの内容は,ほとんど同じです.
前者には,オートマトンと問題解決(教科書第4章,第5章)に必要なものがあり,
後者には,業務処理システム(教科書第6章)に必要なものが入っています.
それぞれの場所でユーザモデルを作成し,保存し,それを動かすことになります.
<次にすること>
以上で,tpsの設定以外は,ほぼインストールが完了しました.
この段階で,dss内の問題解決システム(Solver)の開発はできますので,次のページ「クイックスタート」で正常にインストールされたかどうかを確認しましょう.